ホワイトニングのリスクについて
歯を白く美しく見せることができるホワイトニングは近年人気が高まっており、一般的なものとなってきました。しかし、ホワイトニングにはリスクもあります。十分に理解したうえで、歯科医の指導のもと安全に行なっていきましょう。
まずは、ホワイトニングの仕組みについてご説明します。歯を白くするために使用するのは、過酸化水素がベースとなっているホワイトニング剤です。これには過酸化尿素、酸化チタン、窒素などの成分が含まれており、漂白剤のような働きをします。これを歯に塗布していくのですが、歯茎や口の中の粘膜などにホワイトニング剤が付着してしまうと炎症等のトラブルが起きてしまうおそれがあります。歯科医院ではそのようなトラブルが起きないよう、歯肉などを守るための薬剤などで歯の付近をカバーしたうえでホワイトニングを行なっていきます。
ネットで購入した個人輸入品などを使用して個人でホワイトニングを行なう、ホームホワイトニングという手法もありますが、これらは配合物や使用方法が不透明で危険性が高いです。自己判断で行なってしまうと、ホワイトニング剤によるトラブルが起きてしまう可能性があります。ホームホワイトニングをする際は、歯科医での処方薬剤を使用し、指示にしたがってホワイトニングを行なうようにしましょう。
次に、ホワイトニングによって発生する知覚過敏についてです。正しく安全な方法でホワイトニングを行なっていても、一時的な知覚過敏が生じることがあります。食事や歯磨きなどで歯が刺激された際に疼痛が起こってしまうのです。これは、ホワイトニングで歯の表面のバリア機能が低下してしまうことに起因します。個人差がありますが、24時間以内には疼痛がおさまるケースがほとんどです。痛みが強い場合や2日以上も痛みが続く場合などは、歯科医に相談してください。
状況に応じてフッ素の塗布などの処置を行なうケースもあります。歯にキズがあったり、虫歯があったりする方は特に感じやすいので、歯ぎしりや噛み合わせの悪さなどのお悩みがある場合は、事前にカウンセリングで伝えておくとよいでしょう。