顎関節症の影響で起きる症状について
顎関節症はあごの関節や周辺の筋肉の病気です。歯の噛み合わせやストレスなど複数の原因が重なって発症するといわれ、全人口のおよそ2人に1人が経験しているといわれています。しかし、あごの一時的な不調なのか、顎関節症の症状なのか判断がつきにくく、受診すべきか迷う方もいらっしゃいます。
命に関わる病気ではありませんが、症状を知っておくことで病院に行くべきか判断しやすくなり、治療によって不快な症状の緩和に繋がります。
本コラムでは、顎関節症で起きる主な症状について解説いたします。受診すべきかお悩みであれば、ぜひご参考ください。
顎関節症が原因で起きる4つの症状
顎関節症は以下4つのうち、いずれかの症状が現れてから初めて気が付くのが一般的です。
・あごが痛い
・あごが疲れる
・口を大きく開けられない
・口を開けると音がする
それぞれ詳しく解説いたします。
あごが痛い
あごの周りの筋肉に炎症が起きると、動かした際に痛みが出ます。そのため、口を開けたり、閉じたりするだけでも、あごが痛くなるのです。また、硬いものを食べようとすると、あごの筋肉をたくさん使うため痛みの原因となります。さらに、頭のこめかみ付近や頬の筋肉も同じように痛むことがあります。
あごが疲れる
食べ物を噛んでいるときや喋っているときに、あごのだるさ・疲労を感じる方もいらっしゃいます。
噛み合わせが悪く、きちんと噛めないと筋肉が偏った位置で長時間緊張し、あごに負担がかかります。また、顎関節の動きが制限されている状態で硬いものを食べると、あごの疲労感につながる場合もあります。
口を大きく開けられない
顎関節の動きが制限される場合や筋肉の痛みによって開けられない場合があります。無理に大きく口を開くとあごに負担がかかるため、あくびや一口のサイズが大きい食べ物は控えましょう。
口を開けると音がする
弾けるようなコキコキ、カクカクとした音や擦れるようなゴリゴリ、ザラザラといった音が出る場合があります。
顎関節と頬の骨との間には、クッションの役割を果たす軟骨のような関節円板といわれる組織があります。しかし顎関節症によって関節の間が狭くなり、本来のクッションの役割が果たせずに音が出てしまいます。とはいえ痛みが伴わなければ、治療の必要はありません。
顎関節症は適切に対処をすれば日常生活に支障がない状態に戻るといわれています。
症状がある場合には、早めに当院やかかりつけの歯科医院へご相談ください。
Q1:顎関節症は何科を受診すればよいですか?
A1:顎関節症は歯科もしくは口腔外科の対象です。多くは歯科医院で治療可能なため、症状があればまずは歯科医院を受診してください。
Q2:顎関節症の原因は何ですか?
A2:歯の噛み合わせや食いしばり、歯ぎしりやストレスなど複数の要因が影響しているといわれています。当院では、患者さまそれぞれの原因に合わせて、丁寧に治療や指導を行います。