口内炎の原因と予防法について知ろう
口内炎とは、口の中の粘膜に起こる炎症です。口内炎ができると、会話や食事など、日常生活に支障をきたすこともあります。
本コラムでは、口内炎の原因について詳しく解説し、口内炎ができる頻度をの減らし方や予防法をご紹介します。口内炎にお悩みの方は、ぜひご参考にしてください。
口内炎の原因とは?
口内炎にはさまざまな種類がありますが、最も多く見られるのは「アフタ性口内炎」です。アフタ性口内炎では、口の中の粘膜に刺すような痛みをともなう直径3~5mm程度の白っぽい潰瘍(アフタ)ができます。
アフタ性口内炎の原因ははっきりとはわかっていませんが、次のものが関与していると考えられています。
・ストレス
・疲労
・睡眠不足による免疫力の低下
・ビタミンB2欠乏などの栄養不足
また、ほかの病気や抗がん剤などの薬剤が原因で、アフタ性口内炎ができることもあります。
「カタル性口内炎」は、主に刺激によって起こる口内炎です。頬の内側などを誤って噛んでできた傷や飲食物による火傷、入れ歯や矯正器具による物理的刺激、薬品による科学的刺激のほか、口腔内が不衛生であることが原因です。
更に単純ヘルペスウイルス感染による「ヘルペス性口内炎」や、カビ(真菌)による「カンジダ性口内炎」など、感染に起因する口内炎もあります。
加えて、ドライマウス(口腔内の乾燥)も口内炎の原因の1つです。口の中の雑菌を増殖させるため、口内炎だけでなく、虫歯や歯周病のリスクも高まります。
口内炎の予防法・セルフケア方法
口内炎を予防するためには、バランスのとれた食事や良質な睡眠をとり、規則正しい生活を送ることが重要です。食事では、ビタミンB群やビタミンC、そして免疫力を高めるビタミンAを積極的にとりましょう。疲労やストレスも口内炎の原因となるため、手軽にストレスを解消できる方法を見つけておくことも大切です。
また、うがいや歯磨きを習慣づけて、歯垢や歯石、食べカスなどを取り除き、口の中を清潔に保ちましょう。入れ歯や矯正器具を使用している場合は、専用の洗浄剤などの活用もぜひ検討してください。
ドライマウスを防ぐためにも、口呼吸はできるだけ控え、こまめに水分をとりましょう。ドライマウスは唾液の分泌量が低下するため、食事のときはよく噛んで唾液を出すことが大切です。
セルフケアを行っていたとしても、口内炎ができる場合があります。口内炎がなかなか治らない方や、よくできてしまう方は一度かかりつけの歯科医院に相談し、適切な治療を受けましょう。
Q1:口内炎は自然に治りますか?
A1:はい。通常のアフタ性口内炎ならば、1~2週間ほどで自然に完治します。ただし、症状が2週間以上続いたり、何度も繰り返したりする場合は、かかりつけの歯科医院を受診してください。
Q2:口内炎の症状がある病気を教えてください。
A2:ヘルパンギーナや手足口病、膠原病であるベーチェット病・全身性エリテマトーデス・シェーグレン症候群、舌がんなどの口腔がんといった、さまざまな病気でも口内炎は見られます。膠原病や口腔がんによる口内炎では、痛みがないこともしばしばあるようです。口内炎がなかなか治らなかったり、ほかの症状が見られたりする場合は、かかりつけの歯科医院を受診しましょう。