インプラント治療で起こりやすいトラブルについて
インプラント治療のトラブルについて気になる方もいるでしょう。起こりやすいトラブルを事前に知っておくと、あらかじめ対策ができます。
本コラムでは、インプラント治療で起こりやすいトラブルについてご紹介します。原因や対策についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
インプラント治療で起こりうるトラブルとその原因5つ
インプラント治療は外科手術を伴うため、何らかのトラブルが発生する可能性があります。ここでは、インプラント治療で起こりうるトラブルと、その原因を確認しましょう。
<インプラントが脱落してしまう/歯茎の腫れ・痛み・しびれなどの症状が続く>
適切にインプラント体が埋入されていない場合や、ドリルによるオーバーヒートで骨にダメージを与えてしまった場合に起こりうるトラブルです。
<インプラント周囲炎になる>
インプラント周囲炎とは、インプラント周辺の歯茎に炎症・感染が起きている状態を指します。主な原因は、術後のメンテナンス不足です。また、治療中の衛生管理が徹底されていなかったり、歯周病治療が不十分な状態での手術によって細菌感染を起こすケースもみられます。
<人工歯の破損や外れ>
インプラントの土台(インプラント体)にはめ込む人工歯の噛み合わせが調整できていないと、人工歯が破損したり外れたりする恐れがあります。また、インプラント体と人工歯を取り付けるためのアバットメントが十分に締められていないと、術後に人工歯が外れてしまいます。
<歯科医師の技術不足によるトラブル>
もともとインプラント治療は技術力がないと難しい治療とされているため、歯科医師の経験・知識不足で失敗する可能性があります。
<生活習慣や持病によるトラブル>
患者が問診で正しい情報を提供しなかったり、検査の段階で歯科医師が患者の問題に気づけないと、インプラント治療がうまく進まないことがあります。
トラブルを避けるために行うべき対策とは?
こうしたトラブルを避けるためには、患者さま自身が行うべき対策を把握しましょう。
まずは、歯科医院や歯科医師選びをしっかりと行うことが大切です。インプラント治療が適切に行われている歯科医院・歯科医師には、以下のような共通点があります。
・歯科用CT・ガイドシステムなどが導入されている
・術後のメンテナンスが徹底されている
・インプラント治療の実績が豊富で信頼できる
これらの条件を満たしているところを受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。持病がある場合は申告し、インプラント治療が適応できるか確認することも対策になります。また、術後はセルフケアと定期的なメンテナンスを行い、インプラント歯周炎を防ぐのもポイントです。
正しい治療・メンテナンスが行われなかったことでトラブルが起きた場合は、それを証明する必要があります。正しい情報を記録するために、治療費や治療方法に関する書類は保存しておくとよいでしょう。
Q1:インプラント治療に失敗したらやり直しができますか?
A1:やり直しは可能です。ただし、失敗の原因や治療の段階などにより、どの程度のやり直しが必要なのかで変わってきます。まずは現段階の状況を確認するためにも、適切な検査を受け、医師と相談のうえ再治療の内容を決定しましょう。
Q2:インプラント治療に成功したら何年もちますか?
A2:問題なくインプラント手術が行われると、通常10〜15年ほどもつといわれています。しかし、手術が成功しても、その後のメンテナンスを怠ったり、毎日の口腔ケアが不十分だったりすると早い段階でインプラントが劣化してしまう可能性が高くなります。長持ちさせるためにも、セルフケアと歯科医院でのメンテナンスを心がけましょう。