入れ歯を長く使うためには
入れ歯を作るのには、それなりの費用や手間がかかります。そのため、一度作った入れ歯は大切にし、できるだけ長く使いたいものです。口腔内の状態や入れ歯の使い方によって、入れ歯の寿命は変わります。では、長持ちさせるためには、どうすればいいのでしょうか。
基本的なこととしては、毎日の歯磨きによるケアをしっかり行なうことです。食事の後には、入れ歯を外して、お手入れをします。歯ブラシと歯磨き粉は入れ歯専用のものを使いましょう。普通の歯磨き粉には研磨剤が含まれており、これを使うと入れ歯を傷めてしまいます。傷がつくことで細菌が繁殖しやすくなるので注意しましょう。入れ歯を磨いた後には、水で流しますが、ひどい汚れがあるときには入れ歯専用の洗浄剤を利用します。
こうして入れ歯を清潔にした上で、日々使っていくことが大切です。もし入れ歯に汚れがついたまま使用していると、入れ歯が劣化するとともに、多くの細菌が増え歯肉炎や歯周病になってしまうことも。入れ歯の衛生管理はとても大切で、それが不十分だと、口腔内環境が悪くなり歯肉の状態が悪化することはもちろんのこと、それにより入れ歯が合わなくなってしまいます。そうなると、新たに入れ歯を作り替えなければなりません。日々の衛生管理には注意していきましょう。
就寝時の入れ歯の対応は個人により変わってきます。就寝時に入れ歯を外す際には、外した入れ歯が乾燥しないよう、さらには、ダメージを受けないよう保管する必要があります。また、嚙み合わせ等の影響からそのまま付けて寝ることを指導される場合もありますので、医師の指示に従ってください。また、付けたまま寝られる方は、歯茎を休ませるためにも2、3時間外すようにしましょう。
最後に、入れ歯は作ったら、それで終わるわけではありません。半年に一回を目安に、医師の指示にしたがって定期通院をしましょう。自分自身では違和感なく入れ歯を使っているつもりでも、口腔内のトラブル、入れ歯の不具合などが見つかる場合もあります。定期通院で、口腔内の状態をチェックしていくこと、そして、トラブルを早期に発見し対処することが、入れ歯を長く使っていくことにつながります。