歯周病は子どもでも起こりうる? | 吉祥寺エリア(武蔵野市・三鷹市)で歯科・インプラント・矯正歯科

湖秋会の歯科コラム COLUMN
2024.03.16 小児歯科

歯周病は子どもでも起こりうる?

歯周病は細菌による感染で起こり、歯茎の腫れや歯の揺れにつながる病気です。歯を失う原因となる歯周病は、子どもでも起こるのでしょうか。今回は、子どものうちから注意したい歯周病とその対策を解説します。

健康な歯を長く維持するためにも、本コラムを参考にお子さまの歯周病対策について考えていきましょう。

子どもの歯周病に注意

歯周病は大人だけの疾病ではありません。子どものうちから歯の定期健診を受け、予防や治療が必要です。

歯周病は、進行度によって歯肉炎と歯周炎に分けられます。歯と歯茎の隙間から細菌が入り込み、歯肉に炎症を起こした状態が歯肉炎です。歯茎の溝(歯周ポケット)が深くなり、歯の揺れを起こすようになると歯周炎とよばれます。歯周炎になり、歯を支える歯槽骨まで影響が及ぶと治療が難しくなります。

子どものうちにかかる歯周病のほとんどは歯肉炎です。歯茎の腫れや出血、口臭が気になる場合は、歯周病の可能性があるので歯科医院を受診しましょう。歯石除去やブラッシング指導を受け、より丁寧な歯磨きやうがい薬で口の中を清潔に保つことが大切です。

子どもに多い歯周病として、次の種類が挙げられます。

1.不潔性歯肉炎
歯に汚れが溜まり、歯垢が歯石になると起こる。子どもの歯肉炎で最も多くみられる。

2.萌出性歯肉炎
6歳や12歳前後、永久歯が生える時期に起こる。一時的な歯茎の腫れや出血。

3.思春期性歯肉炎
中高生において、体の成長にともなうホルモンバランスの変化で起こる。

4.侵襲性歯周炎
10〜30代と若いうちに発症しやすい歯周炎である。遺伝するとも考えられており、進行が速いため早期治療が必要。

歯周病を予防するには

歯周病を予防するには、定期的な歯科検診で正しい歯磨きを習慣づけることが大切です。子どもの頃の歯周病対策が、大人になってからも歯の健康につながります。

定期健診では歯科衛生士がブラッシング指導を行います。歯の並びや噛み合わせで歯ブラシが届きにくい所を把握し、磨き残しを防ぐことが大切です。お子さまによる歯磨きだけだと十分でない場合が多くみられます。お子さまが歯を磨いたあとは、きちんと磨けているかの確認と仕上げ磨きを行ってください。

歯周病を放置すると治療に時間がかかります。よって、早めの対策が必要です。歯や歯茎を清潔に保てるよう、お子さまが小さいうちから正しいデンタルケアを身に付けてあげましょう。

 

Q1:歯周病とむし歯の違いは何ですか?

A1:歯茎の腫れや炎症が起こる歯周病と異なり、むし歯は細菌が作り出す酸によって歯が溶け、穴があく病気です。成人が歯を失う二大原因として、歯周病・むし歯が挙げられます。丁寧な歯磨きで口の中を清潔に保つことが大切です。

Q2:子どもの歯周病は完治しますか?

A2:子どもがかかる歯周病のほとんどは歯肉炎です。歯周組織に到達していないことが多く、歯垢・歯石を取り除いて清潔に保つことで治癒が見込めます。なかには侵襲性歯周炎とよばれる進行が速い歯周病もあるため、定期的な健診が大切です。

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