入れ歯による口腔内の変化と対策|正しい入れ歯ケアの手順と注意点
口臭やドライマウスなどの口腔内の変化は、もしかしたら入れ歯が原因かもしれません。入れ歯はケアの方法が通常の歯とは少し異なるため、間違ったお手入れをしているとトラブルに発展しやすくなります。
本コラムでは、入れ歯による口腔内の変化の一例と、正しいケアの方法を解説します。口腔内を清潔かつ健康に保ちたい方は、ぜひご参考にしてください。
入れ歯による口腔内の変化とトラブル
入れ歯による口腔内の変化やトラブルには、次のようなものが挙げられます。
・口臭
・ドライマウス
・義歯性口内炎
日々のケアが充分でない場合、入れ歯に汚れが残り、口臭が発生することがあります。
また、サイズが合わない入れ歯で唾液腺をふさいでいたり、ストレスで交感神経が優位になっていたりすると、唾液の分泌量が減ってドライマウスになります。
さらに口腔内の状態が悪化すると、赤みや腫れ、痛みをともなう義歯性口内炎を発症する恐れもあります。
これらのトラブルは、正しいケアを行うことで改善に向かいます。口腔内を健康に保つためにも、日々の丁寧なケアを心掛けましょう。
口腔内を健康に保つためのケアの手順と注意点
口腔内を健康に保つためには、入れ歯と口腔内の両方をケアする必要があります。ここからは、それぞれのケアの手順と注意点を解説します。
まず、入れ歯のケアの手順は次の通りです。
1. 食後に水洗いする
2. 義歯用歯ブラシでこすり洗いをする
3. 入れ歯洗浄剤で除菌する
このとき、入れ歯を歯磨き粉や歯ブラシでこすると傷がついて汚れが溜まりやすくなります。必ず義歯用ブラシを使用してください。また、入れ歯は熱に弱いため、熱湯消毒は避けましょう。
続いて、口腔内のケアの手順です。
1. お口の中を水でよくすすぐ
2. やわらかい歯ブラシで歯や口腔内をブラッシングする
特に入れ歯の金具がかかる歯には汚れが溜まりやすいので、丁寧に磨くことを心掛けてください。また、歯が全くない状態であっても、口腔内に汚れは溜まるので、必ずブラッシングを行いましょう。
このように口腔内を清潔に保つためには、日々のケアが重要です。ただし、セルフケアだけでは限界があるため、定期的に歯科医院を受診して状態を確認してもらうとよいでしょう。
もし、入れ歯の装着に違和感や痛みがあれば、定期検診を待たず、早めに歯科医院を受診してください。
Q1:入れ歯のケアはどのくらいの頻度で行うべきですか?
A1:義歯用ブラシでのブラッシングは毎食後、入れ歯洗浄剤は毎日の就寝前に行います。また入れ歯のケアと同時に、口腔内のケアも忘れないようにしてください。
Q2:入れ歯の洗浄剤にはどのようなものがありますか?
A2:入れ歯の洗浄剤には、発泡タイプ・酵素系・次亜塩素酸系の3種類があります。それぞれ長所と短所が異なるため、特徴を理解して使い分けることが大切です。