小児矯正を始めるタイミングと期間について
子どもの歯並びが気になったり、顎の骨や永久歯への影響を心配したりといった理由から、小児矯正を検討する保護者は多くいらっしゃいます。小児矯正が本当に必要なのか、またいつから始めるのが最適なのかという疑問をお持ちの方もいるでしょう。本コラムでは、小児矯正を始める適切なタイミングやその治療期間について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
小児矯正を始めるタイミングと期間
小児矯正を始めるタイミングは2回あり、一期治療と二期治療にわかれます。以下では、それぞれの対象年齢や治療期間、かかる費用について説明していきます。
まず一期治療の対象年齢は6~11歳くらいで、治療期間は1~4年程度かかります。矯正治療にかかる費用は20~40万円程度です。次に、二期治療の対象年齢は、おおよそ13歳以降で、目安としては永久歯が生えそろったタイミングとされています。治療期間は1年半~2年半程度で、矯正治療にかかる費用は25~65万円程度です。
二期治療は小児歯科に含まれていますが、治療方法は成人の矯正治療と変わりません。そのため、一期治療から二期治療に移る場合を除き、大人になってからの矯正治療を希望する方もいます。どのタイミングで小児矯正を始めるべきかは、患者さま本人や保護者の希望、口腔内の状態などによって異なるため、歯科医師と相談のうえ決めるとよいでしょう。
小児矯正を始めるか迷ったら歯科医師に相談しよう
小児矯正を受けると、顎の骨の成長を促したり、歯が生えそろうスペースを確保できたりと、さまざまなメリットが得られます。反面、治療期間が長くなったり、子どもがストレスを感じるといったデメリットもあるため注意が必要です。もし小児矯正が難しい場合は、成人してからでも遅くはありません。ただし、小児矯正を行った方がよい症例もあるため、治療の可否に迷った場合は、まず歯科医師に相談してみましょう。
小児矯正を行った方がよい症例として、受け口や出っ歯、叢生、過蓋咬合などが挙げられます。また、小児矯正の治療方法は、床矯正やリップバンパー、インビザラインファースト、トレーナーマウスピースなど多くの選択肢があります。早い段階で矯正治療を受けられれば、ライフスタイルや希望に合った治療方法を選べますので、まずは歯科医師の診察を受けましょう。
Q1:小児矯正は治療途中でやめることはできますか?
A1:可能です。お子さんが嫌がったり、何らかの事情により治療を中断しなければいけなかったりする場合は、短期間であれば矯正装置を外せます。ただし、矯正装置を長く外していると、2期治療からスタートになる可能性があるため注意が必要です。
Q2:小児矯正は保険適用になりますか?
A2:一部の症例を除き、ほとんどのケースで保険適用外となります。そのため、費用が高く感じる方も多いでしょう。医療費控除や高額療養費制度、デンタルローンなどを活用すると負担が軽減するため、気になる方は歯科医師に相談してください。