入れ歯に影響する病気や薬の紹介と注意点
入れ歯の吸着が弱くなったり、外れやすくなった場合は、病気や服用中の薬が影響している可能性があります。特に、口の中の乾燥が気になる方は、病気や薬の副作用に注意が必要です。
本コラムでは、入れ歯に影響する病気「ドライマウス(口腔乾燥症)」と薬について解説します。日常生活での注意点もご紹介するので、ぜひご参考にしてください。
入れ歯に影響する病気「ドライマウス(口腔乾燥症)」とは?
ドライマウスは、唾液の分泌量が減り口の中が乾燥状態になる歯科疾患です。ドライマウスになると、口のねばつきが気になる、食べ物が飲み込みにくい状態が続くことがあります。
また、ドライマウスは入れ歯にも影響するため注意が必要です。ドライマウスで口の中が乾燥した状態が続くと、入れ歯が吸着しなくなったり、外れやすくなったりするほか、入れ歯が擦れて痛みを感じる場合もあります。さらに、唾液が少ない状態は、虫歯や歯周病の原因にもなります。
口の中の乾燥状態が続き、入れ歯に不具合を感じる方は、ドライマウスの可能性があります。一度診察を受け、適切な治療を行いましょう。
入れ歯に影響する薬の種類と日常生活での注意点
ドライマウスの原因は、生活習慣やストレス、薬の副作用のほか病気や加齢などが挙げられます。特に、薬の副作用によって唾液の分泌量が抑制されるケースは少なくありません。口の中の乾燥が気になる方は、ドライマウスの原因となる薬の種類や服用薬を確認しましょう。
以下は、唾液の分泌量を抑制し、ドライマウスを引き起こす可能性がある薬の一部です。
・抗ヒスタミン薬
・鎮痛薬
・抗不安薬
・抗うつ薬
・利尿薬
・抗高血圧薬
入れ歯が装着しにくい状態が続く場合は、ドライマウスの可能性があるため歯科医師に相談しましょう。薬の副作用で唾液量が低下しているケースでは、薬の変更や量の調節を行う場合があります。歯科医師へ入れ歯の不具合を相談する際は、服用中の薬も伝えてください。
また、口呼吸が多い方やストレスを溜めやすい方は、唾液の分泌量が低下しやすいため注意しましょう。口の中の乾燥が気になる場合は、唾液を出しやすくする口の体操や、唾液腺を刺激するマッサージなども効果的です。
Q1:入れ歯安定剤で入れ歯に不具合が出る可能性はありますか?
A1:入れ歯安定剤の長期的な使用で、入れ歯の噛み合わせが悪くなるケースがあるため、歯科医師に相談のもと利用しましょう。
Q2:ドライマウスになると、入れ歯の不具合のほかにどのような弊害がありますか?
A2:ドライマウスによって唾液の分泌量が減ると、虫歯・口臭・舌のひび割れ・味覚障害・口腔カンジダ症などが起こる可能性が高まります。