小児科の虫歯予防について
小児歯科での虫歯予防には、フッ素塗布、シーラント、ブラッシング指導、間食指導、PMTCが効果的です。中でもフッ素塗布は歯を強くする効果があり、幼い頃から行なっておくことで恩恵が非常に大きいため、小児科でできる虫歯予防の代表格とされています。
一般家庭でもできる虫歯対策として、フッ素配合の歯磨き粉を使用する方法がありますが、歯科で行なうフッ素塗布はより高濃度のフッ素を使用するため、歯磨き粉と比べて高い効果が得られます。もちろん、フッ素配合の歯磨きと併用することでさらなる虫歯予防も可能です。
また、シーラントと呼ばれる処置方法では、歯にできた溝をプラスチック樹脂(レジン)で埋めることによって、虫歯を予防できます。生えたばかりの歯は未成熟で弱く、虫歯になりやすいため、汚れが溜まりやすい溝は早めに埋めることが重要です。シーラントで使用するプラスチック樹脂(レジン)は虫歯治療で使用する詰め物であり、小さなお子さまにも安心して使用できます。また、溝を埋める材料にフッ素を配合しており、歯のエナメル質を強くできるというメリットもあります。一方で、噛み合わせで徐々にすり減っていき、やがて破損してしまうという点に注意が必要です。破損部分が新たな溝となり、そこに虫歯菌が入り込み虫歯を招くことがあるので、定期的なメンテナンスを忘れないようにしましょう。
シーラントは6歳~12歳のお子さまが保険適用となり、13歳以上のお子さまや健康な歯に対する虫歯予防目的の場合は保険適用外で治療費が高額になる点がデメリットです。しかし、しっかりとメンテナンスを行なっていれば高い予防効果が期待できるため、コストパフォーマンスは非常に良いといえます。負担も少なく施術も簡単に行なえるので、お子さまの虫歯が心配という方は専門医に相談してみましょう。
ほかにも、日常生活で行なうブラッシングもお子さまの虫歯予防として効果的です。定期的に歯科医院に通ってブラッシング指導を受け、正しいブラッシング技術を身につけておきましょう。