入れ歯はインプラントより劣っているの？

入れ歯とインプラント治療、どちらが最良の選択かは患者さまの口腔内の状況によって大きく異なってくるため、どちらの方が優れているかを断定するのは困難です。

インプラントは自然な噛み心地が実現できるうえ、手入れが非常に簡単であることがメリットです。施術が完了してしまえば、天然の歯と同じように使用できることが一番の魅力といえるでしょう。

しかし、インプラント治療を受けるには外科手術が必要であるため、患者さまの健康状態によっては施術ができないケースも存在します。さらに、インプラントの土台となる顎の厚みが足りない場合には、骨を増やす手術を行なわなければなりません。費用面やメンテナンスの面でもデメリットがあります。インプラント治療は保険適用外ですので多額の費用がかかるうえ、施術完了後も適切なメンテナンスをしなければインプラント周囲炎を発症するリスクがあります。

一方、入れ歯は健康状態に左右されず手術を必要としないので、製作開始から1ヶ月ほどで失われた歯を補うことができます。保険適用のプラスチック製の入れ歯ですと、汚れや臭いが付きやすく、固定器具を引っかけている天然歯に負担がかかってしまうというデメリットはありますが、自費の入れ歯であればインプラントに劣らない強度や安定感を実現できるものもあります。

さらに、豊富な材質から選択可能で、口内に装着しても目立たない入れ歯の作成も可能です。例えば、ノンクラスプデンチャーというタイプを選択すれば、固定器具がほとんど目立たないため、目立ってしまうから入れ歯は避けたいという方でも安心してお使いいただけます。

治療法の選択は、患者さまの口腔内の状況や健康状態、治療費など様々な要因に左右されます。インプラント治療が最良なのか、入れ歯が最良なのか。患者さまご自身と治療を担当する歯科医師で、様々な要因を鑑みたうえで最適な治療法を相談しながら決めていきましょう。